垂れ乳の段階と原因|セルフチェックで分かるバスト下垂の見分け方|マイン美容外科

垂れ乳の段階とは、乳頭が乳房下溝線(バストの下のライン)に対してどの位置まで下がっているかで判定される乳房下垂(Breast Ptosis)の進行度のことで、医学的にはRegnault分類により軽度・中等度・重度の3段階に分けられます。

このページでは、その分類の見方と、ご自宅で確認できること・確認しにくいこと、そして関係すると考えられている要因を整理します。

垂れ乳(乳房下垂)とは?

垂れ乳は、医学的には「乳房下垂(Breast Ptosis)」と呼ばれ、乳房の組織が下方に移動して、バストの位置や形が変化した状態を指します。

バストは、皮膚・脂肪組織・乳腺組織と、それらを支えるクーパー靭帯や筋膜によって形づくられています。

この支える組織は、時間の経過や重力、妊娠、体重の変化などによって伸びることがあり、その結果としてバストの位置や形が少しずつ変わっていきます。

どのくらい変化しているかは乳頭と乳房下溝線の位置関係を基準に見ていきますが、その背景にある要因については、後半で別に整理します。

垂れ乳の段階と分類

垂れ乳の段階を示す図解:正常な胸と1段階から3段階までの下垂の進行を比較した乳房下垂の分類チャート。

垂れ乳は、乳頭と乳房下溝線(バストの下のライン)の位置関係に基づいて、医学的に明確な段階に分類されます。

1段階:軽度の下垂(Grade I)

  • 特徴: 乳頭が乳房下溝線とほぼ同じ高さに位置している状態
  • 見た目: バスト全体の形は保たれていますが、わずかに下がりが見られます
  • 症状: 鏡で確認すると、乳頭が以前よりわずかに下方へ移動していることに気づく程度です

2段階:中等度の下垂(Grade II)

  • 特徴: 乳頭が乳房下溝線より下に位置しているものの、乳房下部の大部分は乳頭より上にある状態
  • 症状: ブラジャーを着用していない時に、バストが下方に垂れている感覚がはっきりと感じられます

3段階:重度の下垂(Grade III)

  • 特徴: 乳頭が乳房下溝線よりかなり下に位置し、乳房下部の大部分が下方に垂れている状態
  • 見た目: バストが著しく下垂し、平坦に見え、乳頭が下向きになります
  • 症状: バスト下部に皮膚のたたみ込みが生じ、皮膚のかぶれや発疹が起こることがあります

その他の分類

偽性下垂(Pseudoptosis): 乳頭は乳房下溝線より上にありますが、乳房組織の大部分が下溝線より下に垂れている状態です。特に授乳後に多くみられます。

乳房実質偏位(Parenchymal Maldistribution): 乳頭の位置は正常ですが、乳房組織が下方に偏っており、バスト上部にボリュームがなく見える状態です。

垂れ乳の段階の判定は診察で行いますが、ご自身の状態を伝える手がかりとして、次にご自宅で確認できることを整理します。

自分で確認できることと、セルフチェックの限界

鏡の前で分かるのは、いまのバストの状態を記録しておくところまでです。

段階の判定や治療方針は診察で決まりますので、気づいたことをそのままお伝えいただくつもりで、次の点を見てみてください。

  • 腕を自然に下ろした姿勢で、正面と横から見たバストの形と位置
  • 乳頭と乳房下溝線の位置関係が、以前と比べて変わってきたかどうか
  • 左右差、皮膚のハリや余り方、下着を外したときの印象の変化

診察では、バストの幅や、鎖骨の間のくぼみから乳頭までの距離、乳頭から乳房下溝線までの距離を、力を抜いた状態と最大に伸ばした状態の両方で測り、皮膚の厚みと弾力、乳腺組織のかたさ、しこりの有無まで合わせて確認します。

鉛筆などを使う簡易的な方法も知られていますが、ひとつの見え方だけで段階や手術の要否が決まるわけではありません。豊胸を併用した乳房リフトの術前評価を扱った専門書の章でも、乳頭と乳房下溝線の関係だけで下垂の程度を言い尽くすことはできないとされています(M. Bradley Calobrace, Chet Mays「Preoperative Assessment in Augmentation Mastopexy」『Augmentation Mastopexy』Springer, Cham, 2020年, 第5章 71–72頁)。

垂れ乳の原因と、若い年代で起こる変化

バストの形の変化は、どれか一つだけを原因と決められるものではなく、次のような要因が重なって関係すると考えられています。

もともとの体質: 皮膚の弾力や、バストを支える靭帯の強さ、乳腺組織の量や重さには生まれつきの個人差があります。乳房下溝線の位置がもともと高い場合は、そこを支点にして組織が動きやすいとも説明されています。

妊娠・出産・授乳: この時期はバストの大きさが大きく変わり、その過程で皮膚や支える組織が引き伸ばされることがあります。授乳を終えてバストの大きさが落ち着いていく過程で、形の変化に気づかれる方もいらっしゃいます。

体重の大きな増減: 短い期間で体重が大きく増えたり減ったりすると、バストの大きさもそれに合わせて変わります。この上下の変化が繰り返されると、皮膚や支える組織が引き伸ばされた状態になることがあります。

加齢による変化: 年齢とともに乳腺の組織は少しずつ減り、脂肪や結合組織に置き換わっていくと説明されています。皮膚や支える組織のはたらきも時間とともに変わりますが、進み方には個人差があり、何歳から急に進むという目安があるわけではありません。

若いのに胸が垂れるのはなぜ?

乳房下垂は、年齢や胸の大きさに関係なく起こることがあります。若い年代でも、もともとの皮膚の弾力や支える組織の強さ、妊娠や体重の変化のようにバストの大きさが上下した経験が関係することがあります。年齢だけでいまの状態を判断することはできませんので、気になる変化があれば、その時点の状態を診察で確認するのが確実です。

状態を確認したあとの選び方

専門的な垂れ乳改善方法は、バストの状態・肌の弾力・ご希望の仕上がり・健康状態などを総合的に考慮して選択する必要があります。専門医とのカウンセリングを通じて、ご自身に最も適した方法を見つけることが大切です。

どこまで変えられて、何が難しいのかについては、垂れ乳の改善方法と、できること・難しいことで整理しています。

ご自宅でのケアが働きかけられるのは、姿勢や筋肉、着けている間の支え、肌の状態といった部分です。組織や乳頭がいまある位置そのものを動かすことは、それとは別の目標になりますので、それぞれの役割と限界は日常のケアでできることと限界にまとめています。

手術も含めて比べたい方は手術を検討するときの選び方を、実際の手術内容や症例写真をお探しの方はバストリフトの手術案内・症例写真をご覧ください。

垂れ乳の見分け方についてのよくあるご質問

垂れ乳は何歳くらいから始まりますか?

年齢だけで決まるものではなく、年齢や胸の大きさに関係なく起こることがあります。何歳から始まるという目安があるわけではありませんので、気になる変化があった時点の状態を確認していくことになります。

セルフチェックだけで自分の段階が分かりますか?

セルフチェックで分かるのは、いまの状態を書き留めておくところまでです。診察では触れて確かめる項目や、力を抜いた状態と伸ばした状態での計測まで合わせて見ますので、段階の判定は診察で行います。

乳頭の位置は変わっていないのに、胸が下がって見えるのはなぜですか?

乳頭の位置と、バスト全体の見た目の印象は、いつも同じように変わるとは限りません。本文の「その他の分類」で触れた偽性下垂のように、乳頭の位置を基準にした分類とは別に整理される状態もありますので、どちらに当てはまるかは診察で確認します。

バストの状態や気になっている変化については、オンライン相談のフォームからお問い合わせいただけます。

診察でお伝えになりたいことをメモしてお持ちいただくと、状態の確認がスムーズです。


監修:イ・ソンウク代表院長(形成外科専門医)

※ 本コンテンツは情報提供のみを目的としており、医療上の診断や治療に代わるものではありません。施術結果には個人差があり、副作用が生じる可能性があります。詳しくは専門医にご相談ください。

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