唾液腺ボトックスの費用とは、耳下腺・顎下腺の肥大に対するボツリヌス注射の料金で、施術部位・単位数・製剤・術者熟練度の4変数で決まる施術費の総称です。病院ごとに価格差が大きいのは、唾液腺の位置(耳下腺/顎下腺)と注入単位数によって難度と必要量が変わるためです。
「ダイエットをしてもフェイスラインだけはなかなかスリムにならない」「下顎下が膨らんでいるが、脂肪なのか骨なのか唾液腺なのか分からない」「咬筋ボトックスを受けても下顎角の張りが変わらない」——こうしたお悩みで当院を訪れる患者様の多くは、唾液腺(耳下腺または顎下腺)の肥大が原因であることが少なくありません。
本記事ではMINE美容外科・皮膚科の形成外科専門医が、本施術のコスト構造を耳下腺・顎下腺の解剖学的な違いから、単位数の決め方、デメリットや術後経過まで含めて、価格を直接記載することなく透明にご案内いたします。
唾液腺ボトックスとは — 耳下腺・顎下腺の違い
唾液腺ボトックスとは、肥大した唾液腺にボツリヌス毒素を注入し、唾液分泌機能を一時的に抑制することで腺組織のサイズを縮小させる施術です。切開を伴わず注射のみで完結するため傷跡が残らず、所要時間も比較的短いのが特徴です。施術対象となる主な唾液腺は、耳の前方から下方にかけて位置する「耳下腺」と、下顎骨の内側深層に位置する「顎下腺」の2か所です。
耳下腺(parotid gland)の解剖と肥大時の見え方
耳下腺は耳の前から下方向にかけて位置する人体最大の唾液腺で、左右に一対ずつ存在します。耳下腺が肥大すると、下顎角(エラ)の周辺がもったりと張って見え、四角いフェイスラインや幅広い下顎ラインの原因となります。頬の脂肪が多い場合とは異なり、耳の下から下顎角にかけてのラインがとくに目立って見える点が特徴です。
顎下腺(submandibular gland)の解剖と肥大時の見え方
顎下腺は下顎の内側、すなわち下顎骨内側に位置する唾液腺です。耳下腺よりサイズは小さいものの、肥大すると下顎下のラインが膨らんで下垂し、首との境界が曖昧になり二重顎のように見えることもあります。体重が減っても下顎下が依然として膨らんで見える場合、顎下腺肥大が疑われます。
耳下腺ボトックス vs 顎下腺ボトックス 比較表
| 項目 | 耳下腺(Parotid) | 顎下腺(Submandibular) |
|---|---|---|
| 位置 | 耳前〜下、下顎角の外側 | 下顎骨内側、深層 |
| 肥大時の見え方 | 下顎角が四角く張る | 下顎下が膨らみ二重顎様 |
| 注入深度 | 比較的浅層 | 深層・精密注入必須 |
| 周囲の重要構造 | 顔面神経 | 舌下神経・頸動脈 |
| 術後の口腔乾燥感 | 軽度 | 全唾液の約70%を担うため強め |
「触診と必要時の超音波検査による鑑別が最重要です。患者様の中には耳下腺と顎下腺の区別がつかないまま来院される方も少なくありません。施術前にどちらが原因か、あるいは両方とも該当するのかを正確に把握することが、満足度の高い結果につながります。」
— イ・ソンウク院長
費用以外の効果・副作用・ダウンタイムを含めた網羅情報は唾液腺ボトックスの完全ガイド(効果・副作用・ダウンタイム)でも詳しく解説しています。
こんな方におすすめ — 適応・原因・禁忌
下顎角の張りや二重顎の原因は、骨(下顎角)・筋肉(咬筋)・脂肪・唾液腺肥大のいずれか、もしくは複合的なケースが考えられます。正確な原因を特定せずに施術へ進むことは推奨できません。日本国内のボツリヌス治療および医療広告に関する留意事項は、日本美容外科学会(JSAPS)などの専門学会の情報もご参照ください。
唾液腺肥大が起こる代表的な原因
- 咀嚼筋過活動: 食いしばり・歯ぎしりや硬いものを頻繁に咀嚼することで唾液腺が反復刺激され肥大する
- 遺伝的要因: 先天的に唾液腺のボリュームが大きい
- ホルモン・代謝変化: 体重変動やホルモン異常により腺組織が肥大する
- 慢性炎症と唾石症: 反復する炎症や唾石(唾液腺結石)で組織が肥大化する
- アルコール性肥大: 持続的な飲酒で唾液腺細胞が肥大化する
唾液腺肥大の背景や全体的な治療アプローチについては、唾液腺肥大症の原因と治療法の全体像もあわせてご覧ください。
適応(おすすめできる方)
- 下顎角の張りの原因が骨ではなく軟組織と確認された方
- 唾液腺除去手術には抵抗があるがフェイスライン改善を希望される方
- 歯ぎしり・食いしばり習慣で耳下腺が反復刺激を受けている方
- ダウンタイムを回避したく自然な仕上がりを希望される方
禁忌(施術できない方)
- 妊娠中・授乳中の方
- 過去にボトックスアレルギー反応があった方
- 施術3日前から飲酒を控えていただきます
- 抗血小板薬・抗凝固薬を服用中の方は1〜2週間前から主治医と相談のうえ中止検討が必要です
唾液腺ボトックスの費用を決める4変数
インターネットで本施術の費用を検索すると、病院ごとに価格差が大きく戸惑われる患者様が多くいらっしゃいます。価格差が生じる理由には明確な構造があり、以下の4つの変数で説明できます。日本の医療広告ガイドラインに基づき具体金額は記載しませんが、構造を理解することで適正な見積もりかどうかを判断する基準が得られます。
変数①: 施術部位(耳下腺単独/顎下腺単独/両側併行)
耳下腺単独で施術するのか、顎下腺単独か、あるいは両側を併行するのかで料金体系は変化します。顎下腺は深層への精密注入を要するため、術者の熟練度に応じた費用が上乗せされる傾向があります。
変数②: 唾液腺の大きさと注入単位数(ユニット)
唾液腺が大きいほど、必要となるボツリヌス毒素の量も増加します。注入単位(ユニット, Unit)は1:1診断を通じて個別に決定され、用量が多くなるほど料金も上がります。
変数③: 使用ボツリヌス製剤の種類
メディトキシン(韓国)・ボトックス(米国アラガン社)・ナボタなど製品によって単価が異なります。どの製剤を採用するかでコストは変動します。製剤の薬事情報はアラガン(ボトックス・ビスタ製剤公式)などの製造元情報もご参照ください。
変数④: 術者の解剖学的熟練度と病院システム
皮膚科レベルでの一律注入と、形成外科専門医が解剖学的構造を精密に把握したうえで行う注入は、本質的に別物です。とくに顎下腺ボトックスは舌下神経・頸動脈に隣接する深層注入が求められるため、術者の熟練度による費用差が顕著にあらわれます。
4変数まとめ表
| 変数 | 費用への影響 |
|---|---|
| 施術部位 | 耳下腺単独 < 顎下腺単独 ≦ 両側併行(顎下腺は熟練度に応じた費用が加算) |
| 単位数(ユニット) | 唾液腺が大きいほど増加。1:1診断で決定 |
| ボツリヌス製剤 | メディトキシン / ボトックス(アラガン) / ナボタ等で単価差 |
| 術者熟練度 | 専門医による精密注入は事故率低減と効果安定に直結 |
正確な見積もりは、耳下腺の大きさ・適合する製剤・必要用量を直接診察したうえでお伝えするのが最も確実です。費用は施術内容により変動しますので、個別カウンセリングでご案内いたします。
施術の流れ・ダウンタイム・効果持続
施術所要時間は診断を含めて約15分です。日帰り施術で当日からの日常生活復帰が可能ですが、効果発現には時間を要します。施術の各ステップと効果発現タイミングを以下にご案内いたします。
施術プロセス(4ステップ)
- STEP1 精密カウンセリングと鑑別診断: 耳下腺肥大か顎下腺肥大か、または両方かを精密に判断します。触診および必要時の超音波検査で唾液腺の大きさと位置を確認し、咬筋肥大や脂肪との鑑別も並行します。詳細は超音波の唾液腺ボトックスによる精密診断でも解説しています。
- STEP2 麻酔と施術準備: 局所麻酔クリームや冷却処置で施術部位の不快感を最小化します。
- STEP3 部位別の精密注入: 耳下腺と顎下腺それぞれの解剖学的特性に合わせ、ボツリヌス毒素を分散注入します。注入量とポイント数は唾液腺のサイズと部位により個別設定です。
- STEP4 アフターケア: 直後の注意事項をご説明し、当院のアフターケアシステムで経過を体系的に管理いたします。
効果発現と持続期間
- 効果発現: 施術後2〜4週間から徐々に唾液腺の縮小がはじまります
- 最大効果: 2〜3か月後にフェイスラインがすっきりと整ってきます
- 持続期間: 平均6か月。反復施術で組織が萎縮し、長期的に効果が延長する傾向
- ダウンタイム: 当日から日常生活復帰可。1〜3日で発赤・腫れがほぼ消退
回復タイムライン
| 時期 | 状態 |
|---|---|
| 施術当日 | 注入部位の発赤・軽度腫れ。当日日常生活復帰可 |
| 1〜3日後 | 腫れ・違和感ほぼ消退 |
| 2〜4週後 | 効果発現開始。唾液腺の縮小確認可 |
| 2〜3か月後 | 最大効果。フェイスラインのスリム化 |
| 6〜12か月後 | 効果維持期。反復施術で延長 |
デメリットと注意点(副作用)
本施術にはメリットだけでなくデメリットも存在し、患者様には事前に正直にお伝えする責任があります。本セクションでは、通常の反応(正常範囲)と注意が必要な副作用を分けてご案内いたします。
通常の反応(正常範囲)
- 注入部位の発赤・腫れ: 施術直後に一時的にあらわれ、ほとんどが1〜3日で消退
- 内出血: 注射針による微細出血で発生することがあり、1〜2週で自然消失
- 押痛: 数日間、注入部位を押すと軽い痛みがある場合があります
注意が必要なデメリット・副作用
| 副作用 | 耳下腺ボトックス | 顎下腺ボトックス |
|---|---|---|
| 一時的咀嚼不便 | 機能低下で発生可能 | 比較的稀 |
| 口腔乾燥感 | 軽度 | 全唾液の約70%を担うため強め |
| 表情筋への影響 | 顔面神経に隣接するため稀に発生 | 舌下神経隣接で稀に発生 |
| 神経損傷(極稀) | 顔面神経損傷リスク | 舌下神経・頸動脈損傷リスク |
| 効果不足 | 用量不足/原因混在 | 用量不足/原因混在 |
「顎下腺ボトックスは耳下腺ボトックスより深く狭い空間への注入のため、熟練した形成外科専門医による施術が安全性に直結します。患者様には、この違いを理解いただいたうえで医療機関を選んでいただきたいと考えています。」
— イ・ソンウク院長
もし用量不足や原因混在で期待した効果が得られなかった場合の対処法は、唾液腺ボトックスが効かない場合の対処法を参照ください。
施術前後の生活注意
- 施術前: 抗血小板薬・抗凝固薬は主治医と相談のうえ1〜2週間前から中止検討。妊娠・授乳中は施術不可。ボトックスアレルギー歴があれば必ず事前申告。施術3日前から飲酒回避
- 施術後: 注入部位のマッサージ禁止(ボトックスが隣接筋に拡散する可能性)。当日〜翌日は血圧を上げる激しい運動を回避。施術後1週間程度は硬いものの咀嚼を控えると効果維持に有利
- 経過確認: 施術4〜6週後に経過確認のご来院をおすすめします
よくあるご質問(FAQ)
Q1. 耳下腺ボトックスと顎下腺ボトックス、どう見分けて受ければよいですか?
耳の下から下顎角が四角く張るタイプは耳下腺肥大、下顎下が膨らみ二重顎様に見えるタイプは顎下腺肥大の可能性が高い傾向です。両方とも肥大しているケースもあります。顎下腺は耳下腺より深層に位置し、舌下神経・頸動脈が隣接しているため、自己判断ではなく医療機関で触診と必要時の超音波検査により確定診断を受けることが重要です。
Q2. 超音波の唾液腺ボトックスとは何ですか?通常施術と何が違いますか?
超音波装置で唾液腺の位置と大きさをリアルタイムに確認しながらボツリヌス毒素を注入する施術方式です。触診と解剖学的経験に依存する通常施術と異なり、超音波を併用することで目視確認のうえ正確な位置へ注入できるため、精密度と安全性が向上します。
Q3. 唾液腺ボトックスの費用はいくらですか?
耳下腺の大きさ・必要単位数(ユニット)・使用製剤・術者熟練度の組み合わせにより、患者様ごとに個別に決定されます。インターネット上に掲載されている価格は参考程度に留め、必ず1:1カウンセリングで個別見積もりを取得することをおすすめいたします。
Q4. 顎下腺ボトックスを受けると口の乾燥はどれくらい強く出ますか?
顎下腺は全唾液の約70%を担うため、耳下腺ボトックスより口腔乾燥感は強めに感じられる傾向があります。ただし舌下腺ほか他の唾液腺は機能を維持するため、唾液分泌が完全に遮断されるわけではなく日常生活への支障は限定的です。水分補給と必要時の人工唾液で対応可能で、効果消失とともに分泌も回復します。
Q5. なぜ効果が切れたら元に戻りますか?反復施術は必要ですか?
維持施術を行わない場合、唾液腺は時間とともに徐々に元の大きさに戻る可能性があります。一方、反復施術を継続すると組織が萎縮し長期的に効果が維持される傾向もあります。より半永久的な効果を希望される場合は、唾液腺ボトックス vs 唾液腺除去手術の比較を参考に専門医と十分にご相談ください。
MINE美容外科で正確な見積もりを受ける
本施術の見積もりを正確に把握するためには、耳下腺なのか顎下腺なのかを正確に診断することが何より重要です。フェイスラインが幅広く見える原因や下顎下が膨らむ原因が、骨・筋肉・脂肪・唾液腺のいずれなのかを最初に把握してこそ、適切な施術プランと費用構造をご案内できます。
MINE美容外科では形成外科専門医による1:1精密診断を行い、耳下腺・顎下腺肥大の原因と部位を分析します。必要に応じて超音波検査で唾液腺の実サイズと位置を直接確認したうえで、施術の可否と方法を決定します。費用については個別カウンセリングで透明にご案内いたしますので、患者様ごとに最適な施術プランをお選びいただけます。
個人の骨格および唾液腺の状態によって診断結果が異なる可能性がございますので、正確な判断のためにも直接の来院相談をおすすめいたします。
- オンライン予約・カウンセリング申し込み
- お電話: +82-2-516-1175(日本語スタッフ対応)
- 診療担当: イ・ソンウク院長(形成外科専門医・MINE美容外科代表院長)
※ 本コンテンツは情報提供のみを目的としており、医療上の診断や治療に代わるものではありません。施術結果には個人差があり、副作用が生じる可能性があります。詳しくは専門医にご相談ください。



