眉下切開術後の注意事項

眉下切開術後の注意事項とは、眉のすぐ下を切開して上まぶたのたるみを取り除く手術のあと、傷あとをきれいに治し、腫れや内出血をできるだけ早く落ち着かせるために患者様ご自身に守っていただく生活上の決まりごとです。

こんにちは。マイン美容外科・皮膚科です。眉下切開(上眼瞼のたるみ取り)は、切開線を眉毛の生え際に沿って作るため、傷あとが毛に隠れて目立ちにくいことが大きな利点です。一方で、まぶたの皮膚のなかでも厚みのある部分を扱う手術ですので、腫れや内出血がどれくらいで引くか、傷あとがどこまできれいに落ち着くかは、手術後の過ごし方によってかなり変わってきます。

この記事では、当院が実際に患者様へお渡ししている術後指示をそのまま掲載したうえで、「なぜそうしていただくのか」という理由と、手術当日から6ヶ月後までの経過の目安を日数別に整理しました。ダウンタイム中に体の中で何が起きているのかが分かると、不安が減り、指示も守りやすくなります。

眉下切開術後の注意事項が回復を左右する理由|傷が治る3つの段階

縫合した傷は、翌日からいきなりきれいになるわけではありません。まず体が傷口をふさごうとして炎症を起こし、赤みと腫れが出ます。次に新しいコラーゲン(皮膚の土台になるたんぱく質)が作られて傷が閉じ、最後にそのコラーゲンがゆっくり組み替えられて、赤みが引き、線が細く目立たなくなっていきます。形成外科の教科書では、この最後の段階を「成熟」と呼びます。見た目が安定するまでに時間がかかるのは、この組み替えに時間が必要だからです。

ここで大切なのが、途中で傷に強い力が加わらないようにすることです。厚く盛り上がるタイプの傷あとは、引っぱられる力やこすられる力が過剰にかかったときにできやすいと報告されています。眉下切開のあとに「眉をこすらないでください」「アイメイクは2週間後から」とお願いするのは、見た目の都合ではなく、この力を傷から遠ざけるためです。

もうひとつは、腫れと内出血のコントロールです。まぶたの周りは顔のなかでも皮膚が薄く、細い血管が豊富なため、特に腫れやすい場所です。頭を心臓より高く保つ、冷やす時期と温める時期を分ける、血が止まりにくくなる薬や飲酒・喫煙を避ける——具体的な項目はいくつもありますが、以下の注意事項は突き詰めれば「傷への力を減らす」「腫れを長引かせない」という2つの目的に集約されます。なお、手術を受ける医療機関や術後の相談先を探すときは、日本美容外科学会(JSAPS)日本形成外科学会が公開している専門医情報も参考になります。

【日数別】眉下切開のダウンタイム経過|当日から6ヶ月まで

眉下切開のダウンタイムは、腫れとあざのピークが手術後2~3日、抜糸が5日以内、腫れが引きはじめるのが1週間ごろ、あざが消えるまでが2~3週間、むくみがおおむね収まるのが1ヶ月、最終的な仕上がりが安定するのは6ヶ月ごろが目安です。

「今はどの段階なのか」が分かると、次に何を再開してよいのかが判断しやすくなります。以下は、この記事に書かれた指示を時間軸に並べ直したものです。腫れの引き方には個人差がありますので、日数はあくまで目安としてご覧ください。

経過この時期の状態この時期にできること・すること
手術当日腫れが出はじめます目以外であればシャワーは当日から可能です。冷湿布を開始し、上半身を高くして休みます。
翌日腫れとあざが目立ちはじめますコンタクトレンズは翌日から着用できます。仰向けで眠ります。
2~3日目腫れとあざのピークです手術日を含めて3日目までは冷湿布。それ以降は温湿布に切り替えます。
5日以内傷口が閉じてきます抜糸(手術方法により時期は前後します)。抜糸後から洗顔・シャンプーが可能です。
1週間腫れが引きはじめます横向き寝を再開できます。アスピリンとビタミンEはこの1週間だけお控えください。
2週間人前でも気になりにくくなってきますアイメイク、まつげエクステ、アイラインの半永久タトゥーが可能になります。
2~3週間あざが消えていきます軽い運動を再開できます。
2~4週間腫れ・あざが徐々に落ち着きます新たに解除される制限はありません。腫れやあざの引き方には個人差がありますので、経過を見ながらお過ごしください。
1ヶ月むくみがおおむね収まります激しい運動が可能に。サウナ(銭湯)と飲酒・喫煙の制限もここまでです。
3ヶ月糸が溶ける時期です上がって見えていた眉尻が自然に下がりはじめます。
3~4ヶ月傷あとが落ち着いてきます眉と目の間の線、切開端のふくらみ(Dog Ear)が改善してきます。
6ヶ月最終的な仕上がりです形が安定します。仕上がりの評価はこの時期を目安に。

1.手術後の姿勢

まぶたの腫れは、横になっている間に水分が顔へ集まることで強くなります。頭を心臓より高い位置に保つと、重力で余分な水分が体へ戻りやすくなり、朝のむくみが軽くなります。また、治りかけの傷口が枕やシーツにこすれると回復が遅れるため、最初の1週間は顔を天井に向けて眠っていただきます。

  • 1) 術後1週間は、就寝時に首が曲がらないようご注意ください。上半身を高くし、頭を心臓より高い位置に保つと、むくみが早く引きやすくなります。
  • 2) 横向き寝やうつ伏せになったりせず、顔を天井に向けて寝てください。術後1週間目からは横向き寝をしても構いません。

2.手術後の食事

眉下切開は口や顎を動かす手術ではないため、食事に大きな制限はありません。むしろ、傷が治る過程ではたんぱく質が新しい皮膚の材料になりますので、食事を抜かずしっかり栄養を摂っていただくことが回復を後押しします。塩分の多い食事はむくみを長引かせやすいので、腫れが気になる時期だけ控えめにすると安心です。

  • 1) 一般的なお食事は、基本的にすべて召し上がっていただけます。

3.むくみの管理

腫れとあざは、手術で切れた細い血管から血液や体液がしみ出すことで起こります。最初の数日に冷やすのは、血管を縮めてしみ出す量を減らすためです。逆に、しみ出しが止まったあとは温めて血流を良くし、たまった血液の吸収を早めます。冷やす時期と温める時期を取り違えると、あざが長引くことがありますので、切り替えのタイミングを覚えておいてください。

  • 1) 手術後2~3日間はだんだん腫れやあざが酷くなり、その後2~4週間にかけて徐々に落ち着き、個人差があります。
  • 2) 手術日を含めて術後3日目までは冷湿布を、それ以降は温湿布をご使用ください。
    (病院から用意した湿布を利用して湿布してください。温湿布は睡眠蒸熱眼帯を利用するか当院でお渡しした湿布パックを電子レンジで15秒ほど温めてお使いください)

4.傷跡管理

眉下切開の傷は眉毛の生え際に沿って作るため、毛に隠れて目立ちにくいのが特長です。ただし、まだ弱い傷を強くこすると、傷あとが盛り上がる原因になります。処方された眼軟膏は、傷口を乾かさず、かさぶたが厚くならないようにするためのものです。たくさん塗る必要はなく、縫い目がしっとりする程度で十分に役目を果たします。

  • 1) 眉毛の部分を強くこすると、回復に良くありません。
  • 2) 抜糸の時期は手術方法によりますが、通常は術後5日以内に行います。
  • 3) 処方された眼軟膏を切開部位に1日2~3回程度軽くきれいな綿棒で塗ってください。
    (塗りすぎず、縫い目が乾かない程度でいいです)(朝晩塗ればいいです)

5.洗顔及びシャワー・化粧・半永久(アートメイク)

抜糸前の傷口は、水や石けん、化粧品が入り込むと感染のきっかけになります。傷が閉じるまでは手術部位を濡らさないことが最優先です。アイメイクやまつげエクステ、アイラインの半永久タトゥーを2週間お待ちいただくのは、施術そのものよりも、落とすときや装着時にまぶたを強く引っぱる動作が、治りかけの傷にとって大きな負担になるからです。

  • 1) 抜糸する前までは手術部位以外をおしぼりで拭いてください。
  • 2) 洗顔は抜糸後に可能ですが、できれば翌日からお願いします。
    ー洗顔する際、眉毛の部位は強くこすらずにやさしくしてください。
    ーアイメイクは手術の2週間後からするのがいいですし、落とす時に目に無理をかけないようにしてください。
  • 3) まつげエクステやアイラインの半永久タトゥーなどは、術後2週間以降をおすすめします。
  • 4) コンタクトレンズは手術の翌日から着用可能です。
  • 5) サウナ(銭湯)は術後1ヶ月間禁止します(感染の恐れ)
  • 6) 美容室では、手術部位を避けてシャンプーサービスを受けてください。
    ー家で髪を洗う場合はタオルを巻いた後、首を後ろに反らして目に水が触れないように注意してください。
    ー抜糸後からシャンプーしてください。
  • 7) シャワーは目以外ですと、当日から可能です。

6.運動

運動で血圧と心拍が上がると、いったん止まった傷口の出血がぶり返し、腫れやあざが強く出ることがあります。デスクワークや家事といった日常生活はすぐに戻していただいて構いませんが、息が上がる運動や重い物を持ち上げる動作は、段階を踏んで再開しましょう。

  • 1) 日常生活は大体手術後すぐに可能で、軽い運動は術後2~3週間目から、大変な運動は1ヶ月後から可能です。

7.薬の服用

処方薬には、感染を防ぐ薬や腫れ・痛みを抑える薬が含まれます。空腹のまま飲むと胃に負担がかかるため、食後にお飲みください。アスピリンやビタミンEは血を固まりにくくする働きがあり、術後の内出血を強める可能性があります。常用しているお薬やサプリメントがある場合は、自己判断で中止せず、必ず事前にご相談ください。

  • 1) 退院時に処方された薬は術後最初の食事30分後に飲んでください。決められた時間に規則的に服用してください。また、服用後に下痢やアレルギーなどの症状が現れた場合は、当院までご連絡ください。
  • 2) アスピリンやビタミンEは出血の原因になるので手術後1週間だけはお控えください。

8.飲酒と喫煙

アルコールは血管を広げるため、出血と腫れを増やします。喫煙はその逆で、細い血管を縮めて傷口に届く酸素を減らすため、傷の治りが遅くなり、傷あとが目立ちやすくなります。傷あとの仕上がりに関わる要因のなかで、喫煙は患者様ご自身がコントロールできる数少ないもののひとつです。

  • 1) 飲酒と喫煙は出血、傷跡回復と感染に悪影響を与えるため、術後1ヶ月間禁止です。

9.経過

術後しばらくは、眉と目の間に細い線が見えたり、眉尻が上がって見えたりします。これは取り除いた皮膚の分だけ一時的に引き上がっているためで、異常ではありません。溶ける糸が吸収され、皮膚が周囲になじむにつれて自然に落ち着いていきます。仕上がりの判断は、赤みや硬さが引く時期を過ぎてからにしていただくと安心です。

  • 1) 眉毛と目の間にシワのように線が発生することがありますが、これは自然な現象であり、3~4ヶ月以内に回復します。
  • 2) あざは2~3週間続くことがあります。
  • 3) 眉尻が持ち上がったように見えることがありますが、糸が溶ける3ヶ月目頃から自然に下がり始めます。
  • 4) 手術後の最終的な仕上がりは、6ヶ月程度経過してから安定します。
  • 5) 眉毛の端の部分は切開部位が広くてDog Earが発生し、3~4ヶ月後から良くなり始めます。

まぶたの手術は術式によって守っていただく内容が少しずつ異なります。上まぶたの皮膚を二重のラインで取り除く手術を受けられた方は上眼瞼切開手術後の注意事項を、額から眉ごと引き上げる手術を併せて受けられた方は額挙上手術後の注意事項もあわせてご確認ください。目もとのたるみをどの方法で改善するか迷っている段階の方は、目頭切開・目尻切開・たれ目形成の完全ガイドもご参考になさってください。

眉下切開術後の注意事項に関するよくあるご質問(FAQ)

眉下切開のダウンタイムはどれくらいですか?

腫れとあざのピークは手術後2~3日で、そこから2~4週間かけて徐々に落ち着きます。あざは2~3週間続くことがあります。人前で気になりにくくなる目安は2週間ごろ、最終的な仕上がりが安定するのは6ヶ月程度経ってからです。腫れの引き方には個人差があります。

抜糸後、いつからメイクができますか?

アイメイクは手術の2週間後からをおすすめします。抜糸は通常、術後5日以内に行いますが、抜糸直後の傷はまだ弱く、メイクを落とすときにまぶたを引っぱる動作が負担になります。眉と目もとを避けたベースメイクから、少しずつ戻していきましょう。

コンタクトレンズはいつから使えますか?

手術の翌日から着用できます。ただし、装着や取り外しのときにまぶたを強く引っぱらないようご注意ください。乾燥感や充血が続くようでしたら、無理をせず眼鏡に切り替えてお過ごしください。

傷跡は残りますか?

傷あと自体は残ります。ただし切開線を眉毛の生え際に沿って作るため、眉毛に隠れて目立ちにくくなります。ただし傷あとが落ち着くまでには時間がかかり、途中で赤みや硬さを感じる時期があります。強くこすらない、紫外線を避ける、処方された軟膏を続ける——この3点が、傷あとをきれいに保つ基本です。

眉尻が上がって見えるのですが、戻りますか?

多くの方に一時的に見られる変化で、糸が溶ける3ヶ月目頃から自然に下がりはじめます。また、眉の端は切開の幅が広くなるため、Dog Earと呼ばれる小さなふくらみが出ることがありますが、こちらも3~4ヶ月後から改善してきます。

仕事にはいつから復帰できますか?

日常生活は手術後すぐに再開していただけます。腫れとあざのピークは手術後2~3日ですので、その時期を過ぎれば眼鏡や前髪で目もとをカバーしながらお過ごしいただけます。人と会うご予定は、抜糸を終えてからのほうが目もとを気にせずに過ごしていただけます。

どんなときに病院へ連絡すればよいですか?

片側だけ急に腫れが強くなった、痛みが日ごとに増している、傷口から出血が続く、薬の服用後に下痢やアレルギーなどの症状が現れた——こうした場合は様子を見ずにご連絡ください。すべての手術には一定のリスクが伴いますので、早めのご相談がいちばんの近道です。

※ お問い合わせ (Tel: +82-2-516-1175 / 日本語対応)

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マイン美容外科・皮膚科

※ 本コンテンツは情報提供のみを目的としており、医療上の診断や治療に代わるものではありません。施術結果には個人差があり、副作用が生じる可能性があります。詳しくは専門医にご相談ください。

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